猫にも健康診断は必要?検査費用はどのくらい?


昔と比べると現在の飼い猫はとても幸せです。それは飼い主さんが自分の愛猫の健康管理に関して深い関心を持つ人が増えてきているからです。

私たち人間の場合は年に一度くらい健康診断を受診される方も少なくないでしょうが、こと我が家の飼い猫となるとどうでしょうか? 

猫の健康診断と聞いても余りピンとこないかも知れませんね。でも飼い主たるもの愛猫にいつまでも元気で長生きして欲しいと願うのは共通の願いであることに違いありません。

そこで今回は猫の健康診断がどうして必要なのか? またそれに掛かる費用はいくらくらいか? などについてお話しさせて頂きたいと思います。

猫にも健康診断が必要な理由とは?

健康診断のメリットはもちろん病気の早期発見につながることですが、それだけではありません。愛猫の体質や弱点などを飼い主さんが十分に認識し日々の世話に活かすことができます。

病院をかかり付けにすることで病気になっても安心して任せられますし、愛猫の健診データが蓄積されていくので、獣医さんもより的確な治療を施しやすくなりますね。

猫や私たち人間にとって健康診断が健康を維持することは大切なことです。加えてひとつ留意しておきたいことは、飼い猫の平均寿命が約15歳と非常に短く人間の寿命と比べてわずか五分の一程度しかないこと。その分、猫は人間よりもずっと早く歳を取るのです。

ちなみに下記の対照表は猫がもし人間なら何歳くらいに相当するかを示したものです。

猫の年齢 人間の年齢に
換算した場合
(
室内飼いの場合)
猫のライフステージ
0歳 0歳 成長期
生後1週間 生後1ヶ月
生後2~3週間 生後6ヶ月
生後1か月 1歳
生後2か月 3歳
生後3か月 5歳
生後6か月 9歳
生後9か月 13歳
1歳 17歳 維持期
1歳半 20歳
2歳 23歳
3歳 28歳
4歳 32歳
5歳 36歳
6歳 40歳
7歳 44歳
8歳 48歳 高齢期
9歳 52歳
10歳 56歳
11歳 60歳
12歳 64歳
13歳 68歳
14歳 72歳
15歳 76歳
16歳 80歳
17歳 84歳 超高齢期
18歳 88歳
19歳 92歳
20歳 96歳

参考資料:Cat Press
参考資料:SWEET CAT

この対照表はあくまでも参考資料ですが、目安としては人間の1年間は猫たちには4年間に相当するということです。この点からも猫は急激なスピードで老化していくので病気の予防や早期発見の為にも定期的な健康診断が重要になります。

一般的に猫は体の不調や痛みに対して非常に我慢強い動物です。よほど病状が進行したり、耐えられないくらいに痛みがひどくならない限り飼い主さんは気付かないかも知れません。ですから常日頃から飼い猫の様子を注意深く観察することを習慣付けることは大切です。

更に健康診断を受けることで、主治医から生活上の注意点などのアドバイスを受けることもできるので病気や治療に対しての理解も深まることになるでしょう。

完全室内飼いの猫にもワクチン予防接種が必要な理由とは?

たとえ飼い猫であっても自由に外に出している場合には、他の猫との喧嘩などで病気に感染するリスクがあるのでワクチン接種が必要であることは十分理解できると思います。

一方、外にはまったく出さず他の猫との接触も一切ない完全室内飼いの猫であってもワクチン接種は必要なのか?そんな疑問を持っておられる方もいらっしゃるかも知れませんね。

実は猫が病気に感染するケースには二通りのパターンがあります。

一つ目は直接病気に感染している猫と接触して感染してしまう場合。二つ目は飼い主さんが外出先から帰宅した際に、かばんや靴、洋服などに病原菌が付着しており猫がそれに触れて感染してしまうケースです。

完全室内飼いの猫の場合は後者のリスクから猫を守る為にワクチン接種が必要とされる訳です。

完全室内飼いの猫でも感染の恐れがある代表的な病気

【猫汎白血球減少症】

・病原体・・一般的には猫ジステンパーと呼ばれ、感染力の強いパルボウイルスが原因の病気です。感染した猫の唾液や便を介してウイルスが感染します。

・感染経路・・感染猫との直接接触やウイルスが付着した服やタオルなどから感染します。

・症状・・胃腸炎による嘔吐や激しい下痢、発熱、脱水、衰弱などが特徴です。特に抵抗力の弱い子猫が感染すると重症化しやすく時によっては死亡に至るケースもあります

【カリシウイルス感染症】

・病原体・・この病気の原因は猫の呼吸器を攻撃するカリシウイルスです。感染している猫の唾液、鼻水、目やになどから感染が拡大します。この病気に感染して治療を受けて回復した猫も一生涯このウイルスを排出し続ける可能性があるという強力なものです。

・感染経路・・感染した猫のくしゃみなどから感染してしまう場合とウイルスが付着した服などに接触して感染する場合があります。このウイルスは外界でも1週間から長い場合には1カ月程度生きることができるとされており、感染した猫や回復した猫などとも接触を避ける必要があります。

・症状・・肺や鼻など呼吸器の不調だけでなく腸炎、関節炎、口内の潰瘍など様々な症状が現れます。関節炎の場合には、その痛みから猫が片足を上げている仕草を見て飼い主が驚いて病院に駆け込む場合もあります。

【猫ウイルス性鼻気管炎】

・病原体・・この猫ウイルス性鼻気管炎という病気は喉や鼻の感染症で原因となるウイルスは猫ヘルペス1型とされています。くしゃみや鼻水、目やになどの原因となります。

・感染経路・・感染している猫の鼻水や唾液、目やになどにウイルスが含まれており、これに接触することで感染します。ウイルスが付着したタオルやお皿などから感染する場合もあります。

・症状・・この病気の症状は人間の風邪の症状にとてもよく似ています。くしゃみ、鼻水、発熱、結膜炎などですが子猫の場合には特に注意が必要で、重篤化すると肺炎を発症して死に至るケースもあるのです。

上記の三つの感染症だけとは限りませんが、飼い主さんが仕事や旅行で何日間か自宅を留守にされるケースもあると思います。そんな場合にはペットホテルにその期間だけ猫を預ける場合もきっと多いでしょう。

しかし残念ながらペットホテルは不特定多数の猫が集合しているので、どうしても病気の感染リスクが高くなることは否めないのです。その点は肝に銘じておく必要があるでしょう。

猫の健康診断を受ける頻度は?

では飼い猫にどの程度の頻度で健康診断を受けさせれば良いのでしょうか?

アメリカのAAFP米国猫医学会では、10歳までは年に1度、10歳以上になれば半年に1度を推奨しています。

但し、1歳未満の子猫の場合はまだ抵抗力も弱いので万一身体に不調が見られたら、その都度健康診断を受診させる方が無難でしょう。体力もないので、こまめに検診を受けて予防接種も受ける必要があります。

また日本では7歳以上の猫には半年に1度の健康診断を勧めている獣医さんが多いようです。特に10歳以上の老猫に関しては、精密検査を受けることが望ましいとされています。

しかし毎回の検査項目が多くなると金銭的な負担も大きくなるので項目を絞った検査と広範囲の検査を半年に1回ずつ受ければ良いのではないでしょうか。

猫の健康診断の申し込み方や受け方に関して

一般的にはかかり付けの動物病院に連絡して健康診断を受診したい旨を伝えて日時などの予約を取りましょう。その際には検査前日に飼い主がしなければいけない事柄を確認しておく必要があります。

例えば血液検査を受ける際には検査当日の朝ご飯抜きを指示されたりします。尿や便を採取する場合は採取用のキットを用意している病院もありますから事前に聞いておいた方が良いでしょう。

検査前には飼い主が問診される場合が多いので、もし何か普段と異なった様子が見られるのであれば、その都度実際の状態を具体的に記録に取っておき検査当日に獣医さんに伝えるようにすれば、その点に留意して検査してもらえると思います。

また、検査結果が出るまでの時間は病院によって差があります。これは検査の結果分析を外部のラボなどに委託する場合もあるからです。内容によっては数日から数週間必要なケースもありますから、事前に検査結果が出るまでどの程度の時間が掛るのか病院に確認しておくとヤキモキせずに済みますね。

猫の健康診断の検査内容と料金

身体検査(料金:1,000円~)
問診を含めて体重測定や触診及び聴診、更には目や耳や口腔内チェックとして歯周病など歯の状況も調べます。体重測定に関してはダイエットの必要性の有無や逆に痩せ過ぎていないかなどを調べます。

また猫の外見に異常がないかなど直接触れて診察します。皮膚上に傷やできものがないかどうか、肛門はきれいかなども検査します。

尿検査(料金:1,000円~)
尿管結石や腎臓病は特に猫に多い病気ですから、そのチェックの為にも尿検査は非常に重要と言えます。

人間のように病院で「採尿してください」と言われても猫はできませんから、事前に家庭内で採取するようにします。検査するに当たって尿は極力新しい方が望ましいので可能であれば検査当日の朝に採尿できればベストです。

この尿検査では尿の成分チェックや尿のpH値、比重(濃度)などを検査します。尿のpH値では尿結石になるリスクを調べて、尿の比重からは腎臓機能が正常に機能しているかをチェック。尿の成分検査では潜血、ケトン体、尿たんぱく、尿ビリルビン及び赤血球と白血球の量をチェックして病気の有無を診断します。

糞便検査(料金:1,000円~)
この検査は猫の腸内に寄生虫などがいるかどうかの確認の為に実施します。同時に消化機能が正常に働いているかどうか、便に出血が混じっていないかなどを詳しく顕微鏡で検査します。

大便も尿と同様に家庭内で採取する必要があります。

血液検査(料金:5,000円~)
各検査項目の数値によって肝臓や腎臓、貧血、甲状腺ホルモンの具合などを調べます。また同時に猫白血病や猫エイズなどウイルス感染の有無もチェックできます。

猫の健康診断のオプション項目とその料金

上記のベーシックな健康診断に加えて飼い主の希望に応じてオプションで検査項目を追加することができます。一般的には下記のような検査項目があります。

レントゲン検査(料金:5,000~10,000円)
レントゲンで全身の検査が可能ですが、中でも特に胸部や腹部などの内臓を撮影しその形状や位置、大きさ等から疾病を検知します。

超音波エコー検査(料金:5,000~10,000円)
この検査はレントゲンでは確認しにくい腹部や心臓などの各臓器の状態や潰瘍の有無などの検査ができます。特に妊娠中の猫はレントゲン検査ができないので、より安全な超音波エコー検査が最適です。

またレントゲン検査も超音波エコー検査も、猫の胃の中に食べ物が入っていると正確な検査に支障をきたすので検査前は絶食して水も飲ませないようにします。

心電図検査(料金:2,500円~)
この検査は心臓の病気を調べる為に行います。心臓が拡張と収縮を繰り返す際に発生する微弱電流を波形として記録して心臓の状態を診断するものです。正常な心臓の動きでは波形は一定ですが異常がある場合にはその波形や間隔に乱れが生じます。

心臓の病気の検査としては、最初に受ける検査と言えます。

眼科検査(料金:2,500円~)
私たち人間同様に猫も年齢と共に目も衰えてきますから、特に7歳以上になれば受診した方が良いでしょう。

眼球内の圧力を測る眼圧検査や涙量検査、緑内障、白内障などの検査項目があります。いつも目ヤニがでているような猫の場合には必ず受診するようにしてください。

歯科検診(料金:~15,000円)
私たち人間も悩まされる歯周病ですが、猫も決して例外ではありません。口の中の病気としては最も発生率が高くて、3歳以上の猫の80%以上が歯周病とされています。

歯石除去や歯肉ケアなどの処置もありますが、猫の場合はどうしても嫌がって暴れるので全身麻酔をしてからの治療となります。 

猫の健康診断の心構えとして必要なこと

猫を健康診断の為に動物病院に連れて行く際には、どのような点に気を付ければ良いのでしょうか?また事前に飼い主さんができる準備などはあるのでしょうか?

【猫の普段の様子や体調などを記録しておく】
検診や治療を受ける時に普段の状況などがメモとして残っていれば獣医さんも重点的に診察することができて、より的確な治療が受けられると思います。

「最近は食欲がない」とか「よく水を飲むようになった」とか「体重が減ってきた」「嘔吐の回数が増えた」など、いつもと違う点や気になった事柄などを書き留めておいてください。また他の動物病院で処方された薬剤なども伝えておいた方が良いでしょう。

【猫ができる限り落ち着けるように工夫する】
猫は本来、非常に神経質な動物です。多分、動物病院では痛い注射を打たれた嫌な記憶がマイナスイメージとして残っているかも知れません。

周りには知らない猫や犬がいて好ましい環境とは言い難いでしょう。そこで少しでもその緊張と興奮を抑えて不安を和らげてあげる必要があります。

その為には普段から移動用ケージに慣れさせるとか、毎日遊んでいるおもちゃ類を一緒に持って行ったり、治療中の猫に対して飼い主が優しく声を掛けてあげたりすることが非常に大切であると思います。

【獣医さんに質問して日頃の疑問点を解消する】
毎日の猫との生活で分からないことや疑問に思っていることなどを忘れないようにメモしておいて、この機会に獣医さんに質問して確認するようにしましょう。

ペット保険に関して

私たち人間の病気治療と違ってペットの治療には保険適用などはありません。従って治療の内容によっては診療費用が非常に高額になる場合もあります。手術などが必要になれば、その費用が飼い主さんへの大きな経済的な負担になってしまいます。

しかし愛すべき我が家の猫ですから、病気の際に最善の手術や治療を安心して受けられることが非常に大切です。いざという時の為にお金を気にせずに治療の選択肢を多く確保する点でペット保険への加入も検討しても良いのではないでしょうか?

おわりに

定期的に猫に定期健診を受診させるのが望ましいことは十分理解しているけれど、受診費用が重い負担になるとか、現在病気ではないのに嫌がる猫を無理やり動物病院に連れて行くのも忍びないなど飼い主さんなりの事情も当然あると思います。

しかし今一度、思い起こしてみてください。一般的に猫の寿命は私たち人間の五分の一しかありません。私たちは誕生日ごとに1歳ずつ年をとりますが、猫たちは一気に4歳も年をとるのです。悲しいことですが当然ながら私たち以上に老化も早い訳です。

人間と違って一見したところでは若い猫かシニアの猫かなど見分けもつきません。一旦、猫が病気になると人間以上にあっけなく死亡してしまう場合も多いです。

あなたにとって掛け替えのない大切な家族でしょう?後から「ちゃんと健康診断を受けさせれば良かった」と後悔しても既に遅いのです。あなたの愛する猫を一日でも元気で長生きさせる為に定期的な健康診断の受診を計画されたらどうでしょうか?

また同時に我が家の猫の行動や様子をこれまで以上につぶさに観察するようにして、少しでも普段と様子が違うと感じたら即座に動物病院に相談するようにしてくださいね。

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はじめまして。
猫好きアラサー女子、めぐです♩
生まれた時から猫ちゃんに囲まれて過ごしてきた私は、今までにたくさんの出会いと別れを経験してきました。

大切な命であり、家族である猫ちゃんことをもっと知りたい!そして、自身が学んだことを一人でも多くの方にお伝えしたい!!「ネコの隠れ家」にはそんな想いが詰まっています。

ここを訪れれば猫ちゃんのことが何でもわかる、そんな居場所になれればと思いアクセル全開で取り組んでいますので、どうぞよろしくお願いいたします(^ ^)